フィラリア抗原検査 (+)
血液検査13項目検査 貧血他不良
警察署より「無理を言いますが、状態の悪い犬なのでお願いできますか?」と電話があった。
最初はえさを食べたけれど、今はまったく食べずに寝たまま。
夜に、吠えるのとは違った鳴き方で結構鳴き続けている。
目が見えていないかもしれない。
懐く感じがない。
その時点で、老犬ですね?と聞き返し
痴呆の症状かも知れないですね・・・と話した。
迎えに行くと、小さく丸まって震える柴犬が居る。
立ち上がるとガクガクと異常な動きしながら、手を出すと顔が動くので
目は見えているようです。
もちろん立って歩くような状態ではありませんでした。
その足で、病院に向かう。
診察台で立っていても、ガンクン・ガックン。
挙句、自分で首を支える事が出来なくなって
頭をたれて、鼻先で支える。
「神経症状の震えだね」と先生。
体温を測ると低体温で、35度ありませんでした。
「かなり厳しい状況ですね」
血液検査を待つ間、電気マットを敷いてもらって点滴と注射。
看護士さんが、フードをお皿に入れて持ってきてくれた。
匂いに顔を動かしたのでお皿を近づけると
お皿に鼻を突っ込んだまま動きが止まる。
「でも、食べる気力があるなら希望があるかもしれません」と先生。
自分で食べる事が出来ないのなら
「スプーンで、介護ですね」と私。
でも、喜びはつかの間・・・
口に運んでも、一口もぐもぐと口を動かすと疲れ果てたように伏せる。
その後は自分で口を動かす事も出来ない。
看護士さん、今度はシリンジにフードを入れてきてくれる。
口の端から無理やり注入。
口に物が入ると、少しもぐもぐ。
とにかく温める。
コレが最優先。
家に帰り、寝床を作る。
サークルの周りを毛布で囲う。
先日支援物資で頂いた電気マット。
ありがたく利用させていただいています。

その日は点滴のお陰か、落ち着いた寝息を立てて眠り続けました。
今は、体温は落ち着いています。
暖房をかけっぱなしは、空気が乾燥してのどが渇きます。
今日は湯たんぽを買ってきたので、少し離れたところに置いてみようと思います。
先生ともお話したのですが、既に寝たきりに近い状態になっていたコでは
ないのかと思います。
手足の関節は、何箇所も床ずれがあり
ぺったりと顔を床につけて伏せた時に、胸やお腹の辺りは床に擦れて
薄くなっているような感じです。
フィラリアも+ですし、臭いもきついので洗ってもらうようなこともなく
ずっと外のコンクリートのようなところで、飼われていたのではないかと思われます。
夜鳴きもあるようなので、近隣からの苦情でもあったのでしょうか?
結局想像でしかありませんが・・・

動きがあっても、それは彼女の意思の動きではありません。
今は、ほとんど食べるものにも反応しません。
シリンジで送り込んでも、口の中に留まった状態です。
水をシリンジで飲ませてみると、ゴクゴクと流し込んだので
a/d缶を送り、水で流し込むことを試しています。
私たちに出来ることをするしかありません。
でも、私たちに出来る事は些細な事でしかありません。
食べる事が出来なければ、点滴になります。
体に力が入らないような状態になったこのコを
何度も病院に搬送するのは少し心が痛いです。
今は、呼吸をしているか何度も確認するような状態です。
何年も連れ添ったはずのこのコを、このような状態になってから放り出す事が
何故出来るのでしょうか?
頑張れと言葉をかけながら、頑張れの言葉が残酷にさえ感じてしまいます。
でも、生きて欲しいです。
このコの笑顔が見たいです。
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