朝から出張したのは、彼のため。
残念な事に、希望者さまを凹ませました。
どんどん追い詰められていく希望者さまの心。
出動です。
問題はご飯時だと言うことで、朝ご飯を与えないで
待っててもらいました。
さて、見せてもらいましょう。
しゅうとの様子を観察して、やり直しもありです。
マテも出来、穏やかにフードに進みます。
実は、ココで母娘さん、複数回咬まれています。
しゅうと、咬むのか？！話を聞くだけでは、微妙に違うニュアンスもあるかもしれないので
やっぱり確認です。
どんなにすさんでしまったのか？
何が、そこまでさせたのか？
少々緊張気味で向かいましたが、吠えることなくクレート待機していました。
落ち着いた様子を見てから、外に出したら
みんなを確認して、ワタシの元に擦り寄ってきました。
「憶えてるんですね」とお姉ちゃん。
ではなく、彼はどこに行くべきかを自分で考えたのだと思います。
従うべき相手（従わなければややこしい 笑）だと判断した気がします。
ま、怖いオバハンと憶えていたのかもしれませんが（爆）
その後、半分残したフードでワタシも同じ事をしてみましたが
全く問題無く、マテの間は興奮のかけらもありませんでした。
学習してます、しゅうと。
食べ物に執着はありませんが、指図されることに抵抗があるようです。
唸る事はあっても、咬むことはなかったので
ワタシたちも油断していました。
希望者さまは、まさか自分が咬まれるとは思っていなかったでしょうし
痛い・怖い・悲しい･･･ナーバスになってしまう。
その気持ちは、しゅうとにどんどん感染していったのだと思います。
今日は、ワタシたちが居ることでお姉ちゃんの不安は
かなり軽減されていたでしょうし、しゅうとはコチラを意識することなく
ちゃんとお姉ちゃんに注目できていました。
執着しがちなオモチャで、再び様子を見ます。
オスワリで待てます。
でも、だんだんと声を出すようになりました。
そんなときは、コマンドではなく無視。
遊ぶポーズを解いてしまいます。
すると、おとなしく待ちます。
出来るコです、しゅうと。
今度は、お姉ちゃんの元に投げてと持っていってコロンと転がします。
少ししたら、満足して一人遊び。
今日は、しゅうとのためにセンセも同伴しました。
まずは、しゅうとの普段の様子を見るためにワタシたちだけで
部屋に入りましたが、ご飯をクリアした時点で
りちゃを連れて来ました。
ドアに姿を現したりちゃに、黙って考えていたしゅうと
りちゃの様子を見て安心したのか、自分のテリトリーを誇示するように
わんわん、わんわん尻尾を振りながら鳴き続けます。
センセのすごいところは、目を合わさずにずずいと中に入っていきます。
前に出たり下がったりしながらわんわん言うしゅうとを
刺激するようなことはしません。
でも、しつこかったら尻尾を振りながらぐいぐいと正面から向き合います。
無言です。
そこで何の抵抗もしないことを確認すると、後はこの通り伏せて
空気を乱しません。
立派すぎて、怖いです（笑）
しゅうとも負けずに賢かったです。
必要以上にりちゃにテリトリーを誇示せず
緊張も萎縮もなく、決して、りちゃを挑発するようなことはせず
静かに自分のペースで、お姉ちゃんに甘えたり
ワタシたちに甘えたり。
「完璧やん？どこがアカン？」「えぇーーー、私大げさに言った訳じゃないですよぉー」
笑い話になってしまいましたが
たぶん今日のこの状態は、お姉ちゃんのリラックス加減の成果です。
しゅうとが三角目になってたらどうしよう？！
ワタシたちも不安がなかったわけではありません。
「奈良のオカン、ボク頑張ってるで」お姉ちゃんは「出来てない」と自分を追い詰めていたのだと思います。
真面目に一生懸命向き合ってくれてるのがよくわかります。
でも、その不安定さを一番に肌で感じるのが、向き合って居る犬です。
頑張りすぎないで、力を抜くことも必要です。
言うことを聞かないから、聞くまでコマンドを出し続けるのは
犬を興奮状態に導いてしまいます。
待つことも大切です。
待ってると、その間、犬は「あれ？どうしたらいい？」
コチラの様子をうかがい始め、行動が落ち着いて来ます。
しゅうとは、正にコレがわかりやすいコでやりやすいです。
お姉ちゃんと一緒に観察して、見つけたことなので
きっとこれからは、しゅうとに考える時間を持たせてくれると思います。
そこで聞かないときは、無視です。
自分も落ち着くために、無視することが有効です。
りちゃの側を通るときも、いい状態です。
昨晩母娘さんは、しゅうとに対して複雑な気持ちを抱えながらも
迎えようと意思を固めて下さっていたそうです。
逃げることより、向き合うことを選んで下さっていました。
そうとは知らないワタシたちは、連れ帰ることも視野に入れていました。
もし、怖いと感じていたなら、そのままの状態で
無理して日々を送ることは、希望者さまにも犬にとっても
決してシアワセではありません。
十分、お互いに頑張ったよね･･･そう思っていましたので。
お迎え頂くこと、正式にお申し出頂きました。
後日、正式譲渡にお越し下さるそうです。
問題を抱えた犬たち、不器用に自分を表現してしまいますが
家族の心をつかんでいました。
ワタシたちの目には、しゅうとは完全にリラックスしていて
もうお家だと理解してると感じましたよ。
二日続けて感無量です。
トミー、深呼吸だよ！
月、頑張らなくていいんだからね！！
ふたりで、お母さんを守ってね。
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